2022-01-08

飯田橋にある凸版印刷の本社ビルの1階で開催されている「世界のブックデザイン 2020-21」という展示を観た。世界で最も美しい本2021コンクール(すごい名前)など、各国のブックデザインや造本技術で受賞した本が並んでいて、入口で手袋を渡されて実際に手に取って眺めることができる。こんなすばらしい展示をやっていて、しかも無料。凸版印刷のことが大好きになってしまった。

外国の詩集は、もちろん中国語もドイツ語もわからないので、なにが書いてあるのかは読めないのだけど、紙の厚さや手触りによって繊細な美意識が伝わってきて、本そのものが詩のようであった。言葉は、言葉から意味を剥がして、かたちとして楽しむこともできる。紙に言葉が書いてなくても本だし、ばらばらの紙を綴じていなくても本で、本には必要な要件がない。多様で豊かな本のありかたと、多様でありながら全員が知っている本という媒体として扱うことによって、誰かの手元へ届けることができる。いま実際にこうして僕があなたの本を手に取っている。そんな「本」の可能性を感じた。

その後、インターネットで知り合った方の自宅へお邪魔して、すごくおいしいピェンロー鍋をいただいたり、たこ焼きパーティーをした。川崎大師を特集するアド街ック天国に、みんなでツッコミを入れながらワイワイ観て、心から楽しい時間を過ごした。