鹿スタディーズ

越谷市科学技術体験センター ミラクル友の会 会員

ブラウザを閉じよ町へ出よう

なんかみなさんもう今年もおしまいみたいな雰囲気だしてますけど、まだ30日ぐらいあるんですよ。ぜんぜん終わってないし、なにも終えられてないから…。感傷的にインターネットやってる場合じゃないんで。この場をお借りして、もう二度と帰ってこない2016年の、まだ間に合うおもしろそうなやつを紹介したいです。

まず、さいたまトリエンナーレが12月11日まで開催中らしいです。ツイッターを見てると「目」っていう人たちのインスタレーション作品がすごいって評判なので、僕もきょう目が覚めたら行ってみようと思ってます。チェルフィッチュの岡田利規の映像の演劇もよさそう。

まだやってる展示でいえば、六本木で12月11日までやってる、トラフ建築設計事務所っていう建築ユニットの人たちの展示は必見です。ひとつの大きなテーブルの上に置かれている、いままでに作られた建築の模型や雑貨のなかに鉄道模型のレールが張り巡らされていて、木製の円柱のようなものが駆け巡っている。この、ひとつの仕事がぜんぶへ繋がっているという展示の演出は、トラフの人たちが掲げている小さな工夫による価値観の転換から都市を変えていこうという考え方を体現していて、すばらしかったです。

あと、今年もマームとジプシーが大好きでした。藤田貴大が蜷川幸雄の半生を描いた脚本「蜷の綿」を藤田貴大と蜷川幸雄がふたりで演出する予定だったものの、亡くなったことで実現できなかったのは残念だった。そんななかで公演があった夜にまつわる3本の演劇では、後半まったく同じシーンを再現するという演出があったり、初期に公演した演劇を埼玉の市民の人たちとワークショップを行って再演したり、いままで公演した演劇を3本まとめてリミックスした1本の演劇をやるなど、繰り返して再現すること、アップデートしていくすがたを何度も見せてもらって、たくさん考えることがありました。

12月10日からは、藤田貴大が「ロミオとジュリエット」をやる、しかも青柳いづみという女優がロミオをやるというので、確実にすごい時間になることが約束されてると思う。僕は、12月17日の13時の回に行きます。

演劇といえば、ままごとって人たちの「あゆみ」って作品があって、4年前に新卒研修で福岡にいたときに観てボロボロ泣きながらマンスリーマンションに帰った事件があってから大好きで、その脚本と演出をしていた柴幸男って人がいま多摩美で教えてて、そのゼミの授業の一環で上演制作実習が行われるらしいんですけど、これはおもしろいのでは… と思います。

僕は1月14日の13時の回に行きます。無料で、こちらのウェブサイトから予約できます。これ、2016年じゃなくて来年の話でした。

演劇は一回性というか、公演の最初の日と千秋楽に行っても内容は違ったりするけど、映画はいつでも観られるし、いつでも観られるよなあとぼんやり思ってると、いつのまにか終わっちゃってて、今年はそんなことばかりで、ぜんぜん観ませんでした。毎年そんなに観てないですけど…。

いまやってる「この世界の片隅に」は、がんばって観にいってよかった。自分にとってこの映画を観たことは、いまと70年前の距離が縮んだ事件になりました。もし観てなかったら、おすすめです。

映画と同じくらい、いつでもいいと思うといつまでも触れられないものが本で、今年も穂村弘と最果タヒと高橋源一郎の本が大好きでした。おととい買ったけどまだ全然読めてないこの本は、高橋源一郎が教えている大学のゼミで、長い時間をかけて1冊の本を読み込んだ上で、著者を呼んで質問するという幸福な時間を収めた講義録。まだ読んでないけど、絶対おもしろい匂いがページの端からしてます。

読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

ああ、まだ読みたい本、観たい映画や演劇、行きたい展示もあるのに、音楽も聴きたいしカレーも食べたいのに、好きな人とデートだってしたいのに、今年が終わってしまう。ブラウザを閉じて、町へ出よう。

この記事は 2016 Advent Calendar 2016 の4日目の記事でした。きのうは とらっしゅさん で、あしたはyuta弐拾伍さんです。