鹿スタディーズ

越谷市科学技術体験センター ミラクル友の会 会員

夢みたい

渋谷の駅のなかにある立ち食いそばが好きで、ほとんど昼とかは毎日のように行ってるんだけど、もちろん食べものとしてそばが好きということもあるが、前払いのレジでお金を払って好きな場所に立っているとそばが運ばれてきて、食べ終わったらそのままにして出ていっていいというシステムが好きで、ふつうは自分がしたことの責任は取らなくちゃいけないし、おぼんは返却口へ片づけるものなのに、それをしなくていいというのだから、ここでは自分がそばを食べにきているというよりも、まるでそばのほうへ自分が吸い込まれていって帰ってくるような、なんだか旅行みたいな非日常さがあって、椅子に座れば、この先どう考えても絶対いっしょに食事を取ることはないおじさんたちと相席になり、駅という立地からほとんどの客が移動している途中に立ち寄っているみたいで、どこかから来てどこかへ行く人たちが、ほんの5分とか同じ場所に居合わせて、絶え間なくそばと人が行き交うこの店から一歩でも外へ出ると、さっきまでほんとうに自分は食事をしていたのかどうかもわからなくなるくらい、夢みたいになにも残らない。